
本物の象に商品を踏ませてその丈夫さをアピールしたアーム筆入れ。母親に「買ってほしい」と泣いてねだった記憶があります。象のインパクトもさることながら、いっそうココロをざわつかせたのが「象が踏んでもこわれない」というキャッチコピー。それはまるで、未知の世界に私を誘う呪文のようでした。昨年、また違った意味で私のココロを鷲掴みにしたコピーがありました。それが拡大鏡のハズキルーペです。
仮にもハリウッド俳優の渡辺謙さん。あのキレ気味に絶叫する演技には驚きました。その一方で同世代の私としては「謙さんのおっしゃるとおり!」と膝を打って共感したものです。実はこのシチュエーションは渡辺謙さんからの提案だったそうです。日ごろから感じていた不満をそのままコピーにしたのが「ほんとうに世の中の文字は小さすぎて読めない!新聞も企画書も小さすぎて読めない!」だったのです。つまりあれは彼自身の怒りの声。巷では賛否両論あるCMですが、『共感型アプローチ』のメッセージとしてはど真ん中の剛速球。事実その強烈なインパクトに圧倒されて私もとうとう購入してしまいました。
まずは、YouTubeに公開されている公式CMをご覧ください。
https://youtu.be/wObXLdAjC0w
「すごいぜ!ハズキルーペ」と、思わず私もうなりました。
とにかく文字が大きく見えるんです。CMでも言ってるようにまさに世界が変わります。私はかなりゴツいメガネをかけていますが、その上からでも着用が可能。とても軽くてフィット感も申し分ありません。倍率は焦点距離が一番長い1.32倍で謙さんと同じチタンカラーを選択。仕事の資料を読んだり読書をしたり、さらには、これまで老眼ゆえに最も難儀していた足の爪切りもラクラク行えるようになりました。
そして、気になっていた強度テストです。私のお尻で試したところ「ミシッ!」とイヤな音が...恐々手に取るも見事に原型を維持。象に踏まれたらひとたまりもないでしょうが、耐荷重90kgの触れ込みにウソはありません。ただ1つ、菊川怜さんがパソコンを見ながら「ブルーライトがカットされてる」とおっしゃる点については、さすがにブルーライトの有無をパソコンを見ながら判断することはできませんでした。細かい突っ込みは別として、何はともあれ「所詮は拡大鏡」などと侮るなかれ。私はもう手放せません!

■記事公開日:2019/02/21
▼構成=編集部 ▼文=吉村高廣 ▼撮影=吉村高廣