食欲がないとき、何を食べていますか?
ざるそばは、冷たくて口当たりが良く、食欲がなくなる夏場にはぴったりです。とくにあっさり済ませたい昼時は、「今日もざるそばでいいや」となりがち。
しかし、ざるそばは一枚あたりのカロリーが約350Kcal(大ざるで450 kcal)と、思いのほか高めです。カップラーメン(スープまで飲みほして)が約400 kcalですので、比較してもそこそこのカロリー量といえるでしょう。
とはいえ、350 〜450 kcalは成人男性の昼食時のカロリー摂取量としては多くありません。しかし、ざるそばの栄養成分のほとんどが炭水化物です。つまり、ざるそばだけ食べるのは、糖質ばかりをせっせとため込んでいるのと同じこと。
したがって、毎日ざるそばを食べ続ければ、確実に"隠れ肥満"の予備軍になります。しかも、その場はお腹が満たせても、夏バテ対策にはなりません。
夏の熱中症対策、何を飲んでいますか?
ビジネスマンの方々に「普段何を飲んでいますか?」と質問すると「スポーツドリンク」と答える方が案外多くいらっしゃいます。熱中症予防を考えれば、大量の汗で失われたミネラルを補給できるスポーツドリンクは理にかなっていますが、500mlペットボトルのスポーツドリンクには約30グラムもの糖分が含まれています。30グラムといえば、成人一日の糖分摂取量の半分以上。そこを無視して、豪快に飲み続けていれば、ひと夏でお腹が出るのは明らかで、確実に中性脂肪が蓄積していきます。
とはいえ、エネルギー消費量が多い夏場は、エネルギー再生のもととなる、水分、塩分、そして糖分の補給が欠かせません。またそれらを最も効率的に摂取できるのがスポーツドリンクです。上手く摂取すれば夏を乗り切る武器となり、過剰な摂取は肥満の道をまっしぐら。いわば"諸刃の剣"ともいえるのです。
こうした場合には、市販のペットボトルを直接飲むのではなく、粉末タイプのスポーツドリンクを、3分の1程度に薄めて飲んでいただくのが良いでしょう。これは大学の運動部などにも推奨している飲み方で、アスリートにとって大敵の"肥満"を防止しつつ、発汗によって失われた水分、塩分、糖分をしっかり摂取できます。これは、内勤の方々にもぜひお勧めしたい熱中症対策です。
夏の晩酌は、やっぱりビールでしょうか?
夏はビールが美味しい季節。仕事終わりの一杯は格別です。よく「ビールはカロリーが高いから太る」といわれますが、それは正しくありません。中ジョッキ1杯のカロリーは約200 kcal。このうち体内に蓄積されるのは約3分の1ほどで、残りの3分の2はエンプティカロリーとしてエネルギーに交換されます。
ただ問題なのは、ビールに多く含まれる糖質です。
代謝機能が弱りがちな夏は、肝臓が糖質を分解しきれず、脂肪として蓄えられてしまいます。いわゆるこれが"ビール腹"の原因です。
だからこそ最近は「糖質ゼロ」や「糖質オフ」といった、いわゆる"第三のビール"を各ビールメーカーが競って販売しているわけですが、どうやら「やっぱりビールは生じゃなきゃ」という方も少なくないようです。
そうした方に見直していただきたいのが"おつまみ"です。
ビールに合うおつまみは、揚げ物やチーズを使ったメニューが多く、脂質に加えて塩分も高めです。結果、ビールに含まれる糖質だけでなく、太るトリプル要素を一時に摂取して、ビール腹に拍車をかけることになります。
厳密にいうなら、ビールをたくさん飲む方は、脂質や塩分の多いものは控えることが理想的。枝豆や豆腐といった豆類が良いでしょう。
でも「それじゃあ味気ない」という方は、飲む前に、キャベツを小皿一杯食べることをお勧めします。キャベツを食べると肝機能の働きが活性化して脂肪の蓄積を防ぎ、二日酔い予防の効果も期待できます。