偉人たちの言葉 #3

第三回 西郷隆盛の度量 第三回 西郷隆盛の度量

一部の歴史研究家の中には、人をまとめるリーダーとして「西郷隆盛は不適格であった」と評価する向きもあるようです。その理由は、西郷は身近な人との摩擦を避けるがために、部下の過失に対しても寛容であり過ぎたというものです。その一方で、そうした度量の大きさこそが西郷の人格の本質で「この上なく魅力的なリーダーであった」という対論もあります。さて、皆さんが仕事でミスをした時、上司からどのような言葉をかけられたら気持ちをリセットできるでしょう?西郷は次のような言葉を残しています。
過ちを改めるにあたっては、
自分から誤ったとさえ思いついたら、
それで良い。
そのことをさっぱり思いすてて、
すぐ一歩前進することだ。

過去の過ちを悔しく思い、
あれこれと取りつくろおうと心配するのは、
たとえば茶碗を割って
そのかけらを集めてみるのと同様
何の役にも立たぬことである。



超解説
青年期の西郷は相当な頑固者だったそうです。それゆえ敵も多く、人間関係でも幾多の失敗をしています。その最たる例が、島津久光を軽んじ、態度と口が災いした2度目の流刑でしょう。これは明らかに西郷の慢心でした。
この経験で西郷がどれだけのダメージを受け、何を考えたかは定かでありませんが、艱難辛苦の中で西郷は変身したとされています。しかし西郷は、反省の弁を一切述べていません。当然ながら「やっちまったな」と心の中では猛省したでしょうが、後悔したり、言いつくろったりすることはしていません。肝心なことは、次の一歩をどう踏み出すかです。それを死と隣り合わせの沖永良部島で考えていたのでしょう。事実"度量の大きな魅力的な人物"として名を残す西郷の活躍は、ここから始まったのです。
西郷隆盛(軍人・政治家・革命家/1828~1877) 大久保利通、木戸孝允とともに明治維新の三傑と呼ばれる。第二次長州征伐以後、倒幕の指導者として薩長同盟・戊辰戦争に尽力。維新後、新政府の参議・陸軍大将となるも、西南戦争に敗れて城山で自刃した。
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■記事公開日:2019/07/01
▼構成=編集部

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