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株式会社光アルファクス
大阪府大阪市北区中之島2-2-2

http://www.hikari-ax.co.jp/

エレクトロニクス商社の役割

パソコンやスマートフォン、液晶テレビやエアコンなど、ビジネスや暮らしの必需品(電化製品)が製造され流通するまでには、大まかに分けて3つの業種が関わっている。1つは「電機メーカー」、2つめは「電子デバイスメーカー」、そして「エレクトロニクス商社」である。
電機メーカーでは電化製品の企画開発・製造・販売を行い、そこで使用される電子デバイスを「電子デバイスメーカー」が製造する。そして、その両者の間を取り持って部品供給を仲介するのが「エレクトロニクス商社」の役割だ。株式会社光アルファクスはまさに、日本のテクノロジー黎明期支えた半導体登場以降、劇的な成長を遂げてきたエレクトロニクス商社である。
現在日本国内には1,000社以上ものエレクトロニクス商社があると言われている。なぜこれだけ多くの商社が必要とされるのか。そもそも、電機メーカー自身で部品を開発すれば中間コストの削減につながるのではないか。この点について三成隆実社長は次のように話す。「エレクトロニクスの技術は日々革新が進んでいます。それに伴い電子デバイスも高度化しているため、電機メーカーの技術だけでは製品を開発することが難しくなっています。そうした理由から開発の一部については、その分野を得意とするエレクトロニクス商社が情報提供を行い、開発製品に相応しい電子デバイスが供給されるようになったのです」。

情報だけでは優位性を保てない

ところが近年は事情が変わってきた。情報を得る手段が少ない時代は、電子デバイスの知識を豊富に持つ商社は、クライアント(電機メーカー)に対して優位にビジネス進めることができた。いわば、情報力こそが商社にとっての価値であり存在意義でもあったのだ。ところがいまはネット社会である。キーワードを入れて検索すれば簡単に情報を手に入れることができ、比較検討して選択できるようになっている。つまり、これまでブラックボックスであった部分がオープンになり、情報力は差別化要因にはならなくなった。
同時に商社の在り方も少しずつ変化している。クライアントとの接し方も通り一遍のデバイス提案だけではなく、より幅広いニーズに応えることが要求されるようになった。かくいう光アルファクスも他ではないと三成氏は言う。「たとえばクライアントがIoT(Internet of Things)を考える場合は通信システムの構築が必要になるわけです。
そのあたりの技術面をどう助けてくれますか?といった質問がでてきます。加えて、採用された製品に関しては、ある程度私どもの方で在庫を持ちクライアントの生産変動に対応できるようにしています」。つまり、エレクトロニクス商社は、電機メーカーの要求に応えてデバイスを調達するだけではなく、技術サポート面と在庫供給面という2つの側面を兼ねた、業務の多様性が求められるようになっているのだと言う。

補完し合い経営を安定させる3つの部門

光アルファクスの売り上げ構成比率は、約6割が「電子デバイス部門」の半導体や電子部品の供給となる。合わせて基板の製造を受託して取引先で組み立て、それをクライアントに納品するビジネスを行っている。こうした一連の事業形態の中で、去年、あるメーカーの依頼により「のどミスト」という商品を市場流通させ、去年(2015年)だけでも約15万台売れたという。
次いで、プラントやごみ焼却場で使われる発電機などの大型モーターから産業電気機器、監視カメラ、昇降機、パソコンなどの販売を行う「産業システム部門」が3割ほど。残りの1割程度が「マテリアル部門」で主に建築資材・塗料や化粧品などに使うシリコーンなどの樹脂を扱っている。
このように列挙すると多種多様で、エレクトロニクス分野とは無縁のものまで包括的に取り扱っているようにも見えるのだが実はそうでもない。たとえば、自動車用の基板をつくる場合は湿気対策、放熱対策、防塵対策などからシリコーンでコーティングする必要がある。またLEDライトの放熱効果を高めるためにもシリコーン素材は欠かせない。したがって、それぞれの部門が完全に独立しているわけではなくお互いに補完し合っている部分も少なくない。こうした事業の多角化が光アルファクスの強みとなってきた。

技術商社として海外進出メーカーを支援

3部門の中でここ近年変化が見られるのが「産業システム」だ。これまでのCP構築は、お客様に合わせてゼロから基板を製造してきた。しかしすでに出来合いのCPUボード(基盤)を買って運用したいという企業が増えている。つまりメンテナンス対策だ。こうした国産だと修理のために日本に送り返す必要があるものもまだ多い。対応策としては予備としてボードを余分に買っておく、あるいは、不測の事態が起こってもすぐに基板が手に入るよう標準ボードを使用する、この2つだ。つまり、故障が起こっても『直す』のではなく『取り換える』という発想で製造体制を整えたと言う。
そこで光アルファクスでは、国内顧客の海外でも入手性の高い製品のニーズの高まりに着目し、世界に拠点を持つ海外ボードメーカー製品の販売にも注力している。元々、電子デバイス・マテリアル部門の海外進出した顧客の事業支援を行う目的で設立した「海外サポート部門」であるが、新たにCPUボードビジネスの海外でのコネクトという役割が生じてきた。
一方で、デバイス・マテリアル製品では海外メーカーの製品はクオリティの面では日本製に劣るものもある。「そこを当社が指導しながら、どう日本品質まで押し上げていけるかが『技術商社』を標榜する我々に求められる力量です」。

即戦力として優秀な50代技術者を積極採用

こうした事業を支えているのは、何はともあれ人材である。その採用と教育は、光アルファクスも例外なく、最も重要かつ困難な課題となっている。とくに理系の人材については採用が困難だ。そうした現状を打破するために、光アルファクスでは思い切った採用計画を実施している。それが、50歳前後の業界経験者の中途採用だ。
同じ中途採用をするにしても、なぜ若手技術者ではなく50歳前後の方なのか。これについて三成氏は次のように話す。「今の若い人たちは、1つの部署だけで育っている人が多いのです。ところが50歳前後の技術者というのは、製造技術から品質管理まで一通りの業務を経験されています。
いわば商社マンとして必要なスキルをオールマイティに兼ね備えており、1から説明する必要もなく即戦力として活躍していただけます。たとえば不具合が起こった時でも、第一印象で問題点を想起できるなど極めて優秀な方が大勢いらっしゃる。ご本人が働きたいと望むなら、いつまででも仕事をしていただきたいというのが率直な思いです」。

アジアからも女性を積極的に採用

また、光アルファクスでは、今年中国から女性を1名採用している。「採用時点では中国マーケットの窓口になってもらおうとは考えていませんでした。しかし我々も海外に進出してみて、中国を始め東南アジアの女性が非常に勤勉でよく働くことを知り、こうした人材を放っておくのはもったいないと思い、トライアル的に国内でも採用してみた次第です」と話す三成氏。
「先日、香港で見本市があった際にはメーカー訪問も兼ねて同行してもらいました。彼女を同行させたことで、私どもが聞きたいことを彼女を通して聞くことができたので非常にスムーズに視察を終えることができました。もちろんビジネスですので、これからは通訳的な仕事以上に技術的な部分もしっかり勉強してもらい当社の貴重な戦力として活躍してくれることを期待しています」。
50代の技術者の中途採用にしても、海外からの採用も、光アルファクスのビジョンに合った人材を育てる機会がないが故の「善き副産物」であったわけだが、結果的には良い方向にむかっている。どこも頭の痛い採用問題だが、固定観念を捨ててみれば、こうした時代に会社のエンジンとなりビジネスを加速する優れた人材確保が期待できるかも知れない。
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■記事公開日:2016/11/22 ■記事取材日: 2016/10/25 *記事内容は取材当日の情報です
▼編集部=構成 ▼編集部ライター・吉村高廣=文 ▼撮影=田尻光久

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