英語の場合はこれを曖昧に表現すると一大事になり兼ねません。「戻る予定があるか否か」で、言葉をきちんと使い分けることは大原則です。
日本ではそこまで厳密に使い分けることはしませんが、もし仮に、欧米のビジネスシーンで「中座する」と言い置いて会議を離れ、そのまま外出しようものなら、会議の参加メンバーはいつまでもあなたの戻りを待つことになります。
1.会議を途中退席する
何らかの理由で会議がブッキングしてしまった場合は、最初に「○○時には途中退席しなければなりません」と伝えておくことが必要です。ただしこの場合、「誰との打ち合わせか」など詳細に触れる必要はありません。
私自身、「Oh, so that's what's more important to you?(キミにとっては彼との仕事のほうが大事なんだね)」と皮肉を言われた苦い経験があります。
Apologize, but I have another commitment,
so I will need to leave by 4 PM.
恐縮ですが、別の約束があるので16時には退席させていただきます。
so I will need to leave by 4 PM.
恐縮ですが、別の約束があるので16時には退席させていただきます。
I need to leave early because I have my next appointment.
次の約束がありますので、会議を途中で退席しなければなりません。
次の約束がありますので、会議を途中で退席しなければなりません。
I apologize, but I have another commitment,
so I need to leave this meeting early.
誠に申し訳ありませんが、別の約束がありますので、会議の途中ですが失礼させていただきます。
appointmentとcommitmentはどちらも「約束」を表す言葉ですが厳密には「約束の相手」が異なります。appointmentは、歯医者の予約など専門家との約束時に使います。一方、commitmentはより広範囲でフォーマルな約束時に使われます。どちらでも間違いではありませんが、会議を途中退席する場合にはcommitmentをお勧めします。so I need to leave this meeting early.
誠に申し訳ありませんが、別の約束がありますので、会議の途中ですが失礼させていただきます。
2.会議を中座する
日本では決まった予定がない限り"会議を途中で抜ける"ことはそうそうあるものではありません。しかし、効率や時間を重視するアメリカのビジネスシーンでは、スマホを片手に会議を中座する姿が頻繁に見受けられ「ちょっと外します」といった軽い表現がたくさんあります。ここではカジュアルになり過ぎず「申し訳ありませんが、少しの間席を外させていただきます」と伝える3つのパターンを紹介します。
Would you excuse me for a while?
少しの間、失礼(中座)してもよろしいでしょうか?
丁寧な問いかけですが、柔らかさが感じられる表現です。excuse me. というと「失礼します」「すみません」といった意味が思い浮かぶかもしれませんが、excuse は中座する際にも最適な言葉で、「その場を離れる」という意味の動詞です。少しの間、失礼(中座)してもよろしいでしょうか?
I have to step out of the meeting for a few minutes.
少しだけ、会議を抜けさせていただきます。
会議を中座するときに、最も自然に使える英語表現の1つです。step out は「少し出る」というニュアンスを持ち、会議の参加者に対して「急用が入ったため、ここにいられない」という事情をソフトに伝えられます。少しだけ、会議を抜けさせていただきます。
I apologize for the inconvenience,
but I will need to leave the meeting for a short while.
ご迷惑をおかけしますが、しばらくの間、退席させていただきます。
I apologize for the inconvenienceは、日本語の謝罪の表現「不便をおかけして申し訳ありません」と同義語です。最もフォーマルで丁寧な印象を与える表現ですが、初めて会議を中座する際には、ここまでかしこまる必要はないでしょう。同じ会議の中でたびたび中座を繰り返すような場合は、このくらいの姿勢でメッセージすることが望ましいと思います。but I will need to leave the meeting for a short while.
ご迷惑をおかけしますが、しばらくの間、退席させていただきます。
a little piece of advice
一般的に、会議の最中に席を立つことは好ましくありません。これは日本の固定観念ではなく効率を重視するアメリカのビジネスシーン然りで、会議の進行を妨げ、他の参加者に迷惑をかけるため、できる限り避けるべきです。ただし、やむを得ない理由がある(発生した)場合は、必要最低限の言葉で、配慮と礼儀をもって周囲にはっきり伝えることが大事です。繰り返しになりますが、退席や中座の詳しい理由などは話す必要はありません。今回紹介した表現からその場に相応しい表現を選んで活用してみてください。