リアル・ビジネス英会話 #20

take it back  一旦持ち帰らせてください

商談で価格交渉を迫られた時に、営業マンが口にしがちな「一旦持ち帰って検討します」というひと言。いかにも日本的な表現ですが、大胆な交渉を好むアメリカ人ビジネスマンも、自分の手に余る案件と判断した場合は、わりとすんなり「上司と相談させて欲しい」と言って引き下がります。

以前、#10で紹介した「即答を避けたい場合」のI'll get back to youは、幅広いシーンで活用できるビジネス英会話の基礎でしたが、今回のtake it backは主に価格交渉の場面で使われ、意味合いは同じでも、言い方によって相手の感じ方がガラリと変わる上級編です。そのバリエーションを紹介します。

■I will need to~で話を切り出す...
①I will need to take it back and discuss with my boss.
②I will need to
take it back with me
and
discuss
with my boss.
一旦持ち帰って上司と相談しなくてはなりません。
どちらも、上司の意見を仰がなくてはならないことを強調したベーシックな言い回しです。take it backは文字通りに「持ち帰る」と訳されますが、この表現をそのまま使うことができます。

ただし、take it backは、間違った主張や失礼な発言などに対して「撤回して欲しい」と要求する場合に用いる決めゼリフでもあるため、誤解を避けるためには②のようにwith meを添えると良いでしょう。

③ I will need to
take it back with me
and
have a talk
with my boss.
一旦持ち帰って上司に話しをしなくてはなりません。
上司との関わり方をdiscussからhave a talkに変えるだけで、相手の受け取り方も変わります。こちらもよく使われる表現ですが、have a talkは「上司に話をする/報告する」といったニュアンスが強調され、いささか自信のなさを印象付けてしまうかも知れません。ルーキーならこちらの表現でOKです。


■Can I~で相手にお伺いを立てる...
Can I take it back with me
and discuss with my boss?
一旦持ち帰って上司と相談してもいいですか? 
価格交渉(値引き)を迫られて、それでもさらに一歩引いて相手にお伺いを立てる。礼儀正しい日本人のビジネス感覚では、この表現が最もフィットするのではないでしょうか。ネイティブはまず使わない表現ですが、個人的には、本人のパーソナリティを嫌味なく主張するGood expressionだと思います。


■take it backを使わない表現...
Let me discuss it with my boss.
上司と相談させてください。
take it backと前置きをせず、ストレートに「Let me discuss/相談させて欲しい」と切り出す言い回しもあります。シンプルで使いやすい表現ですが、微妙なイントネーションの違いで素っ気なく感じることがあるようなので、個人的には一度も使ったことがありません。
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■記事公開日:2021/06/07
▼構成=編集部:吉村高廣 ▼協力=K・Wakamatsu(大手旅行会社海外支店勤務歴) ▼写真=古賀るう

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