リアル・ビジネス英会話 #18

In a nutshell  覚えておきたい!頻出イディオム

アメリカのビジネスシーンでは、ミーティングや会議の席で活発な意見交換がおこなわれます。「意見を言わなければそこにいないのと同じこと」と見なされるアメリカでは、子どもの頃から自分の意見を伝えるよう教育されています。とはいえ、思ったことを何でもそのまま口にするわけではありません。相手の意見に異議をとなえる場合でも、気持ちを傷つけないように配慮して、言葉を選んで反論するのが普通です。

また、反論する対象は「相手自身」ではなく「意見」に対して反論をすることを肝に銘じなくてはなりません。その意味では、先だってのアメリカ大統領選の候補者討論会などは目を覆いたくなるほどお粗末なものでした。

■これはNG表現!
I think you are wrong.
あなたは間違っていると思います)
まさしく大統領選の討論会でも、この you are wrong.(あなたは間違っている)が意図的かつ頻繁に使われていました。
これは、意見に対する反論ではなく、相手の人格否定にもなり兼ねない表現です。議論の中で使うのは絶対に避けたいNG表現です。


■こちらの3つはOK表現!
I disagree.
(賛成できません)
多数決のような場面で「反対」の意を表明するにはこのショートフレーズが適切です。
ちなみに、人をバカにする時に使う「ディスる」という言葉は、尊敬を表すrespectに接頭語のdisをつけたdisrespect(見下す)からきています。同様に、agree(賛成)にdisをつけると「反対」の意思表明となるわけです。この他にも、cover(覆い隠す)にdisdiscover(発見)などが挙げられます。
このように"語源"にさかのぼって英単語を分解して考えると、初見の単語でも意味が推測できます。


I don't think so./I do not think so.
(私はそうは思いません)
人から直接賛否を問われて「反対」の意思を示す時はこの言い回しが最も無難です。
さて、ここでは「don't」と「do not」の2つのフレーズを挙げていますが、表面的な意味は同じです。「don't」は「do not」の短縮形と中学校で習いました。では何が違うのか?それは「否定」の強さです。もしあなたが「ちょっと違うな」と思う程度なら「don't」でいいでしょう。しかし強く否定したい場合は「do not」を用い、さらに「not」の部分を強調して発音してください。意思の硬さが伝わります。


I can't agree with that opinion.
(その意見には賛成することができません)
人から問われたわけではなく、主体的に反論しようと思う場合に相応しい表現です。
会議が進み「このままいったら彼の思い通りになってしまう...」といった差し迫った場合に、反論の狼煙を上げるひと言としてよく使われます。日本的に言えば「ちょっと待ってください!」という呼びかけに似たニュアンスがあります。I can't agree with that~は使い勝手の良い言い回しで、opinionの代わりにplan(計画)やidea(考え)、suggestion(提案)をあてても同様の「否定表現」になります。


Point
反論する場合の表現は、英語でも日本語でも難しいものです。冒頭で紹介したNG表現「I think you are wrong.」のように、「あなたは間違っている」などとおもむろに言われようものなら、日本人でも「カチン」と来る人は少なからずいることでしょう。とはいえ、海外のビジネスシーンでは日本的な"曖昧さ"は通用しません。ビジネスシーンでは、明確な「NO」を示しつつも決して失礼にならない表現が求められます。そうした観点からも今回紹介した3つのOK表現は、比較的ポピュラーで、応用性のある表現です。
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■記事公開日:2020/10/29
▼構成=編集部:吉村高廣 ▼協力=K・Wakamatsu(大手旅行会社海外支店勤務歴) ▼写真=PIXTA

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